「日本美術全集」シリーズの本 既刊本リスト (講談社)(小学館)(新潮社)
新潮社 ひらがな日本美術史 1〜7
まるいもの、きれいなもの、マンガであるようなもの、など大胆な分類で日本美術を読み直す、画期的な書。太古の日本人が抱いた夢、心、祈りの姿を鮮やかに、感動的に明らかにする。
《内容》
その1、まるいもの……「埴輪」
その2、きれいなもの……「銅鐸」
その3、不可思議な世界を誕生させたもの……「寺」
その4、顔の違うもの……「法隆寺釈迦三尊像」 前編
その5、聖徳太子でもあるようなもの……「法隆寺釈迦三尊像」 後編
その6、不思議に人間的なもの……「中宮寺菩薩半跏像(弥勒菩薩像)」
その7、夢のようなもの……「法隆寺金堂旧壁画」
その8、自由であるようなもの……「法隆寺金堂天井板落書」
その9、無慈悲に美しいもの……「源氏物語絵巻」
その10、豊かさというもの……「神功皇后坐像」
その11、ふくよかなものの変遷……「鳥毛立女屏風」と「源氏物語絵巻」
その12、物語であるようなもの……「伴大納言絵巻」
その13、マンガであるようなもの……「信貴山縁起絵巻」と「伴大納言絵巻」
その14、テーマパークであるようなもの……「平等院鳳凰堂」
その15、ポルノではないもの……「餓鬼草紙」と「病草紙」
その16、恐ろしいもの……「救王護国寺講堂の彫像群」
その17、愛すべき美しいもの……「三嶋神社の梅蒔絵手箱」
その18、鎌倉時代的なもの……康慶作「法相六祖坐像」
その19、人として共感出来るもの……運慶作「無著菩薩・世親菩薩坐像」
その20、古典的であるようなもの……快慶作「浄土寺阿弥陀三尊像」
その21、コミュニティを感じさせるもの……「東大寺南大門」
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ひらがな日本美術史〈2〉
橋本治・新潮社 1997-08
遠い過去のことでも他人事でもない日本の中世は、私たち日本人の肖像の優雅で力強い下絵である。大胆かつ繊細な日本美術を読み直した、日本人のための美術史。「芸術新潮」の人気連載に加筆・改稿
《内容》
その22、歪んでいるのかもしれないもの……運慶作「八大童子立像」
その23、男の時代にふさわしいもの……「平治物語絵巻」前編
その24、それでも古典的なもの……「平治物語絵巻」後編
その25、得意なものと苦手なもの……「蒙古襲来絵巻」
その26、大和絵というもの……「北野天神縁起絵巻」
その27、さまざまな思惑のあるもの……神護寺「伝源頼朝像」
その28、なるようになったもの……藤原定家筆「小倉色紙」
その29、似絵というもの……藤原豪信筆「花園天皇像」
その30、科学するもの……「小柴垣草子」
その31、まざまざと肉体であるようなもの……「稚児草子」
その32、とんでもなく美しいもの……「鹿苑寺金閣」
その33、動き出そうとするもの……「日月山水図屏風」
その34、神や仏の宿るもの……「那智瀧図」「山越阿弥陀図」
その35、わかりやすいもの……雪舟筆「山水長巻」
その36、わかりにくいもの……雪舟筆「破墨山水図」
その37、意外とメルヘンなもの……黙庵筆「四睡図」
その38、生け花が生まれた時代のもの……「龍安寺石庭」
その39、平均値的なもの……狩野正信筆「山水図」
その40、日本的なもの……狩野元信筆「四季花鳥図」
その41、まざりあうもの……「洛中洛外図屏風」
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ひらがな日本美術史〈3〉
橋本治・新潮社 1999-12
「元祖バブル」の安土桃山時代は、枯淡あり絢爛あり妙なものあり。ジャズの聴こえる水墨画を残した天才もいた。彼らには失われたセンスと矜持があった。『芸術新潮』連載に加筆。
《内容》
その42、スペクタクルなもの……「日光東照宮」
その43、絢爛たるもの……「能装束」
その44、遊んでいるようなもの……「変り兜」
その45、身分の低かったもの……「辻が花小袖」
その46、女のもの……「高台寺蒔絵」
その47、カッコいいもの……「泰西王侯騎馬図屏風」
その48、安土桃山時代的なもの……狩野永徳筆「唐獅子図屏風」
その49、美しいもの……長谷川等伯筆「楓図襖」と長谷川久蔵筆「桜図襖」
その50、ジャズが聞こえるもの……長谷川等伯筆「松林図屏風」
その51、空間を作るものの変遷……狩野探幽筆「二条城二の丸御殿障壁画」
その52、油絵のようなもの……長谷川等伯筆「烏鷺図屏風」と岩佐又兵衛筆「人麿・貫之図」
その53、白いもの……「姫路城」
その54、そこら変にあるもの……「柳橋水車図屏風」
その55、人間的なもの……狩野秀頼筆「高雄観楓図屏風」と狩野長信筆「花下遊楽図屏風」
その56、過ぎ去ったもの……「彦根屏風」
その57、びっしりとひしめくもの……伝岩佐又兵衛筆「豊国祭礼図屏風」
その58、色っぽいもの……「松浦屏風」
その59、さわるもの……本阿弥光悦作「白楽茶碗 銘不二山」
その60、かなり屈折したもの……狩野山雪筆「老梅図襖」「梅に山鳥図襖」
その61、センスのいいもの……「誰が袖屏風」
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ひらがな日本美術史〈4〉
橋本治・新潮社 2002-11
華のお江戸を彩った「最高の画家」宗達から、「大好きだった」光琳、「嫌いだった」桂離宮の探訪記、浮世絵の勃興まで。異端にしてド真ん中の日本美術批評。
《内容》
その62、素性の知れぬもの……俵屋宗達筆「風神雷神屏風図」
その63、笑うもの……俵屋宗達筆「田屋早春図」
その64、勝つもの負けるもの……本阿弥光悦書&俵屋宗達筆「四季草花下絵古今和歌巻」
その65、大胆なもの……本阿弥光悦作「舟橋蒔絵硯箱」
その66、ひたむきなもの……尾形光琳筆「燕子花図屏風」
その67、紆余曲折するもの……尾形光琳筆「紅白梅図屏風」前編
その68、ジヴェルニーに通じるもの……尾形光琳筆「紅白梅図屏風」後編
その69、人間のあり方を考えさせるもの……「桂離宮」
その70、大衆的なもの……「大津絵」
その71、祈るもの……「円空仏」
その72、骨太なもの……菱川師宣筆「見返り美人図」と懐月堂安度筆「遊女と禿図」
その73、ボランティアなもの……鈴木春信筆「水売り」
その74、知的なもの……石川豊信筆「花下美人図」と鈴木春信筆「藤原敏行朝臣」
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ひらがな日本美術史5
橋本治・新潮社 2003-09-23
日本美術の「終わり」が始まる18世紀後半。京都には応挙、蕭白、若冲がいて、江戸には歌麿、写楽がいた。百花繚乱の時代を軽やかに迎え撃つ、シリーズ第5作。『芸術新潮』連載に加筆、改稿。
《内容》
その75、“終わり”の始まりとなるもの……丸山応挙「雪松図屏風」
その76、へんなもの……曾我蕭白「群仙図屏風」「商山四皓図屏風」
その77、もしかしたらそうかもしれないもの……曾我蕭白「群仙図屏風」「唐獅子図」
その78、曲がり角に来ていたもの……長澤蘆雪筆「龍虎図襖」と与謝蕪村「夜色楼台図」他
その79、ひとりぼっちなもの……伊藤若冲筆「動植綵絵」「群鶏図押絵貼屏風」
その80、前衛的なもの……浦上玉堂筆「奇峯連聳図」
その81、全盛なもの……喜多川歌麿筆「當時全盛美人揃 瀧川」
その82、ルネサンスになる前のもの……喜多川歌麿筆「婦人相學十躰 ポッピンを吹く娘」
その83、歴史のようなもの……「盆栽」
その84、キーワードがないもの……「葵紋散牡丹唐草蒔絵乗物」「初音の調度」
その85、携帯電話が学ぶべきもの……「印籠」「根付」
その86、「似ている」が問題になるもの……東洲斎写楽の役者絵
その87、「似ている」が問題になるもの 第二番目……東洲斎写楽の役者絵
その88、「似ている」が問題にならないもの……勝川春英筆「七世片岡仁佐衛門の高師直」
その89、時代を二つに分けるもの……初世歌川豊国筆「役者舞台之姿絵」
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ひらがな日本美術史 6
橋本治・新潮社 2004-10-22
日本の夜明けまであとわずか。北斎「富岳三十六景」、国芳「宮本武蔵の鯨退治」、広重「東海道五拾三次」など、幕末の日本美術が大集合。『芸術新潮』連載に加筆、改稿。
《内容》
その90、前近代的なもの……葛飾北斎の読本挿絵
その91、ドラマするもの……葛飾北斎筆「絵本隅田川両岸一覧」
その92、天っ晴れなもの……葛飾北斎筆「富嶽三十六景」
その93、非日常的で日常的なもの……喜多川歌麿筆「歌まくら」
その94、不思議に我慢をしているもの……五渡亭国貞、渓斎英泉の錦絵
その95、うねるもの……歌川国芳筆「宮本武蔵の鯨退治」
その96、うねるもの續篇……歌川国芳筆「宮本武蔵の鯨退治」
その97、うねるもの残篇……歌川国芳筆「荷宝蔵壁のむだ書」他
その98、文化なもの……京都島原「角屋」
その99、遠いもの……小野田直武筆「不忍池図」
その100、前を向くもの向かないもの……渡辺崋山筆「鷹見泉石像」「市河米庵像」
その101、横を向くもの……月岡芳年・落合芳幾筆「英名二十八衆句」と落合芳幾筆「真写月花乃姿絵」
その102、芝居の質を変えたもの……歌川広重筆「東海道五拾三次」
その103、弥生的ではないもの……縄文土器
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ひらがな日本美術史 7
橋本治・新潮社 2007-02-22
「芸術新潮」連載開始から14年の時を経て、いよいよ「ひらがな日本美術史」シリーズが完結します。第一回の「埴輪」から、最終回「東京オリンピックのポスター」まで、全七巻、百十九のトピックを収録。「日本人は、なんで日本のことを知らないままで平気なんだろう」という疑念を抱いた著者が、「ビジュアルで日本史のあらすじを書きたい」と意気込み取り組んだ、前人未到の到達点。仏教美術に、源氏物語絵巻、狩野派、応挙・若冲・蕭白、浮世絵......、このシリーズで日本美術の勘所のすべてがわかる!
《内容》
その104、近代的なもの……井上安治筆「築地海軍省」
その105、鮭が語るもの……高橋由一筆「鮭」
その106、日本人の好きなもの……黒田清輝筆「湖畔」
その107、近代日本の指導者達が求めたもの……狩野芳崖筆「大鷲」「悲母観音」
その108、「君の行く道は」的なもの……高村光雲作「老猿」と高村光太郎作「手」「柘榴」
その109、「君の行く道は」的なもの part 2……岸田劉生筆「切通之写生」と青木繁筆「わだつみのいろこの宮」
その110、「君の行く道は」的なもの 完結篇……川端龍子筆「源義経(ジンギスカン)」
その111、美術とは関係ないかもしれないもの……「旧東京市本郷区駒込千駄木寵五十七番地住宅」
その112、「アール・デコ」なもの……キネマ文字
その113、ただ「私は見た」と言っているもの……今村紫紅「熱国の巻」
その114、堂々たるもの……竹久夢二の作品と梶原緋佐子筆「唄へる女」
その115、堂々たるもの 2……竹久夢二筆「立田姫」
その116、海の向こうから来たもの……梅原龍三郎筆「雲中天壇」と佐伯祐三筆「扉」
その117、讃歎するもの……棟方志功筆「鍵板画柵」「釈迦十代弟子」
その118、「マンガ」に属したもの……谷内六郎の作品と六浦光雄の作品
その119、卒業式のようなもの……亀倉雄策「東京オリンピック」ポスター