「Century books 人と思想」シリーズの本 既刊本リスト (清水書院) その1
大人の教養 / リベラルアーツ。
既刊本一覧 目次
I | 1-10 | 11-20 | 21-30 | 31-40 | 41-50 | 41-50(2) |
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II | 51-60 | 61-70 | 71-80 | 81-90 | 91-100 | 91-100(2) |
III | 101-110 | 111-120 | 121-130 | 131-140 | 141-150 | 141-150(2) |
IV | 151-160 | 161-170 | 171-180 | 181-190 | 191-200 |
「人と思想」 既刊本一覧 No.1〜10
1 | 老子 | 老子 (センチュリーブックス 人と思想 1) 高橋進 清水書院 2000 売り上げランキング : 127068 |
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2 | 孔子 | 孔子 (センチュリーブックス 人と思想 2) 内野熊一郎 清水書院 2000 売り上げランキング : 125963 |
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3 | ソクラテス | ソクラテス (センチュリーブックス 人と思想 3) 中野幸次 清水書院 2000 売り上げランキング : 151817 |
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4 | 釈迦 | 釈迦 (センチュリーブックス 人と思想 4) 副島正光 清水書院 2000 売り上げランキング : 537390 |
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5 | プラトン | プラトン (Century Books―人と思想) 中野幸次 清水書院 2014-08 売り上げランキング : 566955 |
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6 | アリストテレス | アリストテレス (センチュリーブックス 人と思想 6) 堀田彰 清水書院 2000 売り上げランキング : 671572 |
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7 | イエス | イエス (センチュリーブックス 人と思想 7) 八木誠一 清水書院 2000 売り上げランキング : 285338 |
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8 | 親鸞 | 親鸞 (CenturyBooks―人と思想) 古田武彦 清水書院 2015-08 売り上げランキング : 783553 |
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9 | ルター | ルター (センチュリーブックス 人と思想 9) 小牧治 泉谷周三郎 清水書院 2000 売り上げランキング : 758741 |
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10 | カルヴァン | カルヴァン (センチュリーブックス 人と思想 10) 渡辺信夫 清水書院 2000 売り上げランキング : 318093 |
《内容》
1 | 老子 (wikipedia:老子) 道徳、道徳とさわぐ時は、ほんとうの道徳がすたれている。知恵がつくと偽りが出てくる。真の徳を身につけている人ほど表に表さない。大人物は晩[おそ]くできあがる。……老子の説くところつねに逆説的である。企業戦争、エネルギー革命、打倒〇〇。われわれをとりまく日常はすべてこれ“力”である。そして人間は文化・文明に限りなく毒されている。老子は人間のこのような作為・小ざかしい知恵・とらわれた心を捨て去り、およそ存在する人・ものが、おのずからそのように在る・成るところにすおに由り順[したが]え、そうすればかえって個々の人・ものは生かされる、という。しかし、存在の原点に立って、ものの自然に帰れ、と教える老子という人物の実在性も、成書年代もはっきりとわからない。広大な中国大陸の天と地の間から生れ出たこの思想は、二千数百年来、中国人はもとより世界の人々に愛され読みつがれてきている。 (表カバー) |
2 | 孔子 (wikipedia:孔子) 十八史略などからかもし出される中国史のムード、あるいは論語などから理解するものは、世代によってもちがってきている。孔子ということでは、遠い古典の「無関係」な世界の別人――捨子とされやすい。あるいは現代的な意義や発想からも、厳しく批判されるなど、いまの世潮の中で動揺している。孔子の教説ということでは、中国の国民性や古代中国の史的背景などを離れては、その解釈も成立しないであろう。孔子のイメージからは、豊かな人間味、また不断の向上自修の姿などを感じ取ることができる。かれが生死した激しい転換期に、わたくしたちのパトスを投影して、公正、客観的に再考してみたい。 (表カバー) |
3 | ソクラテス (wikipedia:ソクラテス) アテナイの彫刻師と、産婆の息子として生まれたと伝えられるソクラテスの回心をうながしたものは、デルフォイのアポロンの神殿にかかげられていた「なんじ自身を知れ」という格言である。弟子のカイレポンを通じてソクラテスにもたらされた、「アテナイでソクラテス以上の賢者はいない」とは、このアポロン神の言葉であった。それからのソクラテスは、「無知の知」の吟味を生涯の使命とし、みずからを「アブ」にたとえ、「シビレエイ」にもたとえられたりして、「死命の思想」に生き、紀元前399年アテナイの牢獄で死刑になった。一冊の書物も残さなかったが、プラトンという偉大な弟子を生み、現在でも多くの人に語りつづけられている。「いかにしたらよく生きられるか」という問いを人類になげかけ、その答えを求めている不朽の哲人である。 (表カバー) |
4 | 釈迦 (wikipedia:釈迦) 釈迦は紀元前5世紀ころ、北インドで、シャカ族の太子として生まれた。かれは、生・老・病・死というだれもが一生のうちで経験しなければならない問題に深く悩んだ。この問題を契機として、かれは深く人生に悩み、宮中のなに一つ不自由ない暖衣飽食の生活をみずから捨て、出家苦行の生活に身を投じた。かれは、6年間の苦行の末、ついに覚りに達し、仏陀(覚者)となった。かれの覚りの内容は深く、難解なものではあったが、当時の北インドの人々に大きな影響を与えた。やがて全インドに、ついで多くのアジアの国々に深い精神的文化的影響を与えてきた。仏陀(覚者)となることを理想とする仏教の教えは、多くの人々の研究するところとなり、19世紀以降は、欧米においても研究が深まり、今や真理と価値を探求する世界中の人々によって、仏教の重要さが再認識されようとしている。 (表カバー) |
5 | プラトン (wikipedia:プラトン) 政治家になろうとしていたプラトンを哲学に回心させた最大の動機は、ソクラテスの刑死であった。プラトン28歳のときである。それからのかれは、著述に、教育に、講義に、理想国の実現にと、80年の生涯をかたむける。まさに哲学者の模範である。「善のイデア」と弁証法の発見は、ソクラテスの主張した「魂の不滅」と問答法の、プラトン的継承にほかならない。政治家が哲学をするか、哲学者が政治をするようにならないかぎり、人類の危機は救われない、というかれの政治哲学は、あまりにも有名である。こうしてかれは、もっともオリジナルで、もっとも影響力の深い哲学者となった。ソクラテスの刑死は、「死命の思想」の成立を意味し、それの全人類への啓示であり、プラトンにとっては生の原点となったのである。 (表カバー) |
6 | アリストテレス (wikipedia:アリストテレス) 学問は驚きから出発する。ごく身近の不思議な事象から、はるかに大きな宇宙の生成にいたるまで、すべての事象は人間に驚きの念を起こさせる。この驚きの念は無知を自覚させるに通じ、ひいて、人間は、無知を脱却するために知恵を愛求しはじめる。まことに「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」のである。アリストテレスの生涯を貫くものは、この不屈の愛智の精神であった。かれはあらゆる領域で、現象を説明する原理を探求し、進んでそれらを統一する一つの観念を確立した。「現象は脈絡のない事件の生起ではない。万物は、その機能を通じて、永遠に活動する神的理性によって支配されている。世界はこういう生きた善美なる全体である」と。この一つの理性あるいは法則が支配するという観念、これこそ三千年の歳月を経てもなおわれわれに語りかけてくるギリシア的精神の神髄なのである。 (表カバー) |
7 | イエス (wikipedia:ナザレのイエス) イエス生誕の年が西暦元年と定められたほど、キリスト教は西欧世界に、さらに全世界に深く強い影響を与えた。現在世界のキリスト教徒は約10億、全世界の人口のほぼ25%を占めると言われる。しかしイエスは特別な人間、他の誰とも質的に隔絶した人間だったのではない。イエスはただの人であり、そしてただ人の生き方をもっとも真実に生き、示した人である。まさにこのゆえに、イエスは世に容れられず、十字架につけられてしまった。この事件は、世の人がどんなにただの人間であることを拒み、特別の人間になろうとしているか、その倒錯の深さを教える。しかしイエスは敗北しなかった。イエスを救世主と信じるひとびとの群が起こり、世界を改革していった。このことは、世界の不幸と虚無と罪悪にもかかわらず、イエスをイエスとして生かした真理の究極の勝利を象徴している。 (表カバー) |
8 | 親鸞 (wikipedia:親鸞) 承元元年、大弾圧は下った。親鸞は、師の法然とともに流罪人とされた。親鸞の心に、もっとも深い怒りを刻みつけたのは、同志、住蓮・安楽の死刑だ。よこしまな腹立ちから、かれらを御所の庭にひきすえた後鳥羽上皇。その面前で安楽は、不法の弾圧者は必ず滅びると、断言したという。親鸞は、流罪中、この権力者の行為に、はげしく抗議した。「主上・臣下、法にそむき、義にたがう」と、かれは、90歳の死にいたるまで、この思想的節操を変えることがなかったのである。だから、親鸞の生涯をひと言でいえば、「生き残り、生き抜いた住蓮・安楽」としての一生だった。その住蓮・安楽の墓は、いま、京都東山の法然院の隣に、ささやかに、存在している。 (表カバー) |
9 | ルター (wikipedia:マルティン・ルター) ルターは修道院でのきびしい苦行、思索、研究をかさね、深い精神的苦悶をのりこえて「神はキリストを通して罪深い人間をうけ入れたもう」という「新たな義の理解」に到達した。こうして「信仰によってのみ義とされる」という定式はルターの血肉となったのである。1517年10月、ルターはヴィッテンベルク城教会の扉に「95か条の提題」を提示した。ルターは腐敗したローマ教会との戦いのなかで「信仰のみ」「聖書のみ」などの原理を明らかにし、一貫して福音主義の信仰を主張しつづけた。われわれは今日のような激動する社会において、ルターの生涯と思想から時代を超越したなんらかの「永遠なるもの」を学びとることができるのではないだろうか。 (表カバー) |
10 | カルヴァン (wikipedia:ジャン・カルヴァン) キリスト教の思想家で、社会的に大きい影響をおよぼした人としては、第一にカルヴァンをあげねばなるまい。キリスト教のうちでも、当時まだ発足早々であったプロテスタントの陣営、しかもそれのさらに一小部分にかれの活動分野は限られていたが、やがてヨーロッパ全域が直接間接にかれの影響をうけた。いったい、宗教思想というものは社会の思想から数歩しりぞいたところに立つのがふつうである。ところがカルヴァンは、社会をリードし開発していくような思想の開拓者になった。かれはそのような道を、人生の深みに徹し抜くことによって切り開いていった。そのいみで、かれはたんに社会思想家であるのみでなく、すぐれた人生の教師であり、人生における最も真なるものの証言者である。 (表カバー) |